高松塚古墳
この目的地について
1972年3月21日、明日香村の丘の中腹にある小さな石室が開かれ、漆喰を塗った壁に色鮮やかな絵が描かれているのが見つかりました。天井には星宿図、壁には日像・月像、四神、そして宮廷の衣装をまとった男女の群像。それまで国内で例のない発見で、文化庁が言うように、日本中に考古学ブームを巻き起こしました。「飛鳥美人」と呼ばれる西壁の女子群像は、今もこの時代の顔として多くの人の記憶にあります。壁画は国宝、古墳は特別史跡です。
現地で見られるものは、もっと静かです。古墳は下段の直径23メートルの二段築成の円墳で、7世紀末から8世紀初めに築かれました。石室は長さ約2.6メートル、高さ約1.1メートルほどしかなく、誰が葬られたのかはわかっていません。壁画館を運営する古都飛鳥保存財団は、天武天皇につながる皇子のひとりが有力としています。カビによる劣化が止められず、2007年に壁画は石室の石材ごと取り出されました。修理は2020年に終わり、墳丘は築造当初の姿に復元されています。中に入れる場所はありません。
壁画を見るなら、古墳から歩いて1分ほどの高松塚壁画館へ。1970年代に描かれた原寸の模写が並び、発見時の状態を写した「現状模写」と、剥落や汚れを補った「一部復元模写」があります。ほかに凝灰岩に漆喰を塗って描いた西壁女子群像の「再現模造模写」、石槨の模型、副葬品のレプリカもあり、海獣葡萄鏡は中国の698年の墓から出た鏡と同じ文様です。見学は20分ほど。展示は昔ながらで少し薄暗いのですが、行く価値はあります。
本物の壁画は公園内の修理施設に保管されています。年に数回、たいてい1週間ほど、文化庁が事前申込制で修理作業室を公開しており、見学通路からガラス越しに見る形で、拡大鏡も借りられます。
高松塚古墳は、2026年7月26日に世界遺産に登録された「飛鳥・藤原の宮都」を構成する19の資産のひとつです。同じく構成資産の中尾山古墳がすぐ北にあり、キトラ古墳へは南へ歩いて20分ほど。古墳近くの国営飛鳥歴史公園館は2026年4月からリニューアル工事で休館しており、再開は2030年ごろの予定です。
所在地
訪問者情報
クレジットカード: 不明
アクセス
奈良県高市郡明日香村平田439
道順を表示よくある質問
高松塚古墳の本物の壁画は見られますか?
限られた公開日だけです。壁画は2007年に古墳から取り出され、公園内の修理施設に保管されています。年に数回、たいてい1週間ほど、文化庁がウェブサイトで事前申込を受け付けて公開しており、ガラス越しの見学です。それ以外の時期は、高松塚壁画館の模写で見ることになります。
古墳の中に入れますか?
入れません。石室の石材は2007年に取り出され、墳丘は築造当初の二段の形に復元されています。見学は外からで、数分で済みます。中に入れる石室なら石舞台古墳へ。
高松塚壁画館の入館料と所要時間は?
大人300円、高校・大学生130円、小・中学生70円です。9時〜17時(入館は16時30分まで)で、見学はゆっくりで20分ほど。休館日は12月29日〜1月3日と4・7・11・2月の第2月曜日です。
高松塚古墳とキトラ古墳は一緒に回れますか?
回れます。歩くか自転車で。飛鳥駅とキトラを結んでいた明日香周遊バスの飛鳥キトラ線は、2022年12月1日から運休しています。キトラ古墳と無料の四神の館へは南へ歩いて20分ほど、自転車ならすぐです。キトラから壺阪山駅までは徒歩約12分なので、飛鳥駅から入って壺阪山駅へ抜けることもできます。
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