この目的地について
極楽坊本堂の屋根を南側から見上げてください。一部だけ色が違い、新しい瓦の中で灰褐色にまだらに浮かんで見えます。それが飛鳥寺のために590年頃に焼かれ、遷都とともに運ばれてきた創建瓦です。日本最古の瓦が今も現役で葺かれており、後世の平瓦ではなく行基葺きという重ね方が残っています。
飛鳥寺は日本最初の本格的な伽藍でした。718年の平城遷都に伴って移り、元興寺と改称し、南都七大寺の一つとして今のならまち一帯を境内としていました。その後は衰退し、焼失し、規模を縮めます。残ったのが極楽坊本堂と背後の禅室で、いずれも国宝です。今は普通の住宅街の一角にあります。
境内の一角には、周辺から集められた石塔や地蔵が約1500基並んでいます。9月にはその間に萩が咲き、一年でこの寺が最も賑わう一週間になります。法輪館には高さ5メートル余りの五重小塔があります。ミニチュアではなく奈良時代の実物大模型で、数分を割く価値があります。
拝観料は500円。所要40分ほどで、運が良ければ貸し切りです。徒歩15分の東大寺ではあり得ないことです。かつての境内がそのまま町になったならまちの町家歩きと合わせるのがおすすめです。
所在地
訪問者情報
クレジットカード: 不明
食事のオプション: 境内に飲食施設はありませんが、寺を囲むならまちには町家を改装したカフェやレストランが多数あり、柿の葉寿司や葛スイーツ、創作和食を楽しめます。
アクセス
〒630-8392 奈良県奈良市中院町11
道順を表示よくある質問
奈良駅から元興寺への行き方は?
近鉄奈良駅から東向商店街を南へ抜け、ならまちを進むと約15分。JR奈良駅からは三条通りを東へ進み、猿沢池で南に折れる経路で約20分。元興寺はならまちの町家路地に佇むため、徒歩で散策しながら訪れるのが醍醐味。山門前にバス停はない。
1,400年前の屋根瓦の何がすごい?
極楽堂の屋根南西部に注目。扇形に並ぶ黒っぽく少し湾曲した瓦が「行基葺」と呼ばれ、588年頃に百済から渡来した瓦工が飛鳥寺で焼いた現存最古の瓦。718年の平城遷都での移転、度重なる葺き替え、火災、地震を経て今も雨を防いでいる。手で触ることは禁止だが、双眼鏡があれば違いがはっきり分かる。
拝観料はいくら?見どころは?
拝観料は大人500円で、極楽堂と禅室(ともに国宝)、宝物館を見学可能。9:00〜17:00(最終入場16:30)。宝物館には重要文化財の智光曼荼羅などを所蔵。境内の石仏群(苔むした趣が独特)や飛鳥時代の遺物も見どころ。所要45分。ならまち散策と合わせれば半日コースに。
東大寺より静かに楽しめる?
その通り。東大寺や春日大社のような団体客の波がほとんどなく、秋の週末でも苔むした石仏群を独り占めできることが多い。スケールは小さいが、奈良最古の時間が静かに流れる場所。生活感のある町家に囲まれ、観光地らしさが少ない。中心部の鹿と大仏の喧騒の後、ゆっくり奈良を味わうのに最適。
奈良町のその他
⭐ レビュー
まだレビューはありません。最初のレビュアーになりましょう!
レビューするためにサインイン